ホームページの制作料金の相場とは?なぜ料金を曖昧にしているのか

ホームページ制作会社の料金は、謎のベールに包まれていると感じることがありませんか?実際に制作会社のホームページを見ても明確に「この料金です」と明示されていることはあまりなく、仮にあっても「参考」程度の料金表が掲載されているだけではないでしょうか。

こうした状況がホームページ制作の「相場」をいまいち把握しづらくさせているのは間違いありません。でもそれは何も制作会社側が意地悪をしているわけではなく、制作会社側も明確な費用の水準を出すのが難しいからなのです。

ホームページ制作の料金の仕組み

原材料や仕入れがないホームページの制作ですので、一見コストがかからない業界のようにも感じますが、ホームページ制作料金の原価の内訳はそのほとんどが「人件費」です。人件費というのは主に、ディレクター(or営業)、デザイナー、エンジニアの3職種のスタッフにかかる人件費です。

ごくごく簡単に、この3職種を説明すると下記となります。

  1. ・ディレクター_クライアントとの折衝や制作の指揮進行を担当
  2. ・デザイナー_デザインを担当
  3. ・エンジニア_インターネット上でデザイン通り表示/動作させるコードを記述(コーディング)したり、システムの開発を担当

ここでは話を単純化するために、この3職種の業務を全て一人でこなすのスタッフ(日給13,0000円≒月給30万円)がいると仮定します。このスタッフが全10ページのごくごくシンプルなホームページを制作するためにかかる日数が15日だったと仮定しましょう。

もちろんこの15日には、提案書の作成から打ち合わせや折衝業務、デザイン業務、コーディング業務、修正対応、バグチェックなど制作業務全般を含めます。その時の原価は「195,000円」になりますね。つまり原価だけで20万円程度の費用がかかり、そこに交通費などの経費や制作会社としての利益分もいただかなくてはならないので、10ページ程度のホームページ制作にはやはり30万円程度はかかることになります。

繰り返し強調しておきますが、これはあくまで単純化したごくごく最小限の「原価」です。ページ数が多かったり、ワードプレスなどのCMS(専門知識がなくても誰でもブログ感覚で更新できるシステム)を導入したり、企業ロゴをあわせて制作したりすると、それだけ制作にかかる日数が多くなります。また経験豊富なディレクターや、高い水準の技術力を持ったデザイナー・エンジニアなどのいい人材を揃えている制作会社はそれだけ給料も高く支払っていることになります。
つまり一般的なホームページ制作の料金の仕組みは、「その制作会社のスタッフを何日使うか?」が根っこになっています。もちろん時間をかければかけるほど、できあがるホームページのクオリティは高くなります。

2018年のホームページ制作の相場は?いくらでどんなものが作れる?

ホームページ制作料金の仕組みがわかると、料金が不明瞭なわけでもホームページ制作会社の「言い値」で決まるわけでもないこともご理解いただけるかと思います。

ホームページ制作会社に依頼が来るホームページは実に多種多様です。1枚もののランディングページから、100ページを超すホームページ、ECサイト、Webサービスを提供するメディアサイトなど、同じものはひとつとしてないと言っても過言ではないのです。

とは言え、「おおよその相場感」がないと依頼する側も困惑してしまうことになります。そこで本稿では、2018年現在のホームページ制作料金の相場を3つの価格帯に大別して示したいと思います。

2018年ホームページ制作料金相場
~15万円未満 格安系ホームページ制作会社や、ランディングページ(1枚もの)の価格帯。
30~50万円 一般的な中小企業のホームページの価格帯。ホームページとして必須の機能やクオリティを確保できるライン。
100万円超 100ページを超す大型ホームページや、特殊なシステム開発が必要となるホームページの価格帯。認知度の高い企業ホームページや(準)公的機関、Webサイト上でサービス提供しているケースなどではよくある価格帯。

上表はあくまで価格「帯」です。ラインではなくゾーンのようにこの3つの水準の中間層が広がっているとイメージするのがいいでしょう。いずれの価格帯も上記の「制作にかかる日数(=工数)」が根っこになっているのは言うまでもありません。

例えば、格安ホームページ制作会社の場合は、工数を短縮するためにテンプレート(デザインの鋳型のようなもの)を多用することで料金を抑えています。できる限り費用を抑えてホームページを制作したい場合はテンプレートでの制作になると思いますが、やはり費用を抑えた分デザイン性や自由度が低く、思い描くようなホームページは作れないかもしれません。また大規模なシステム開発が伴う場合は、もっと上の300万円~500万円というゾーンもあります。

制作料金の相場だけでなく、ランニングコストは必ずチェックを!

上記の相場の中でもあえて相場を示すとなれば「30~100万円」のゾーンが、ホームページ制作料金の多くが収まる価格帯になります。しかしホームページの制作料金の相場だけに目を奪われてはいけないことが1点あります。それは月々発生する「ランニングコスト」です。

例えば、「制作費用が30万円、管理費が1万円/月」のA社と、「制作費用が50万円で管理費がサーバー代のみで1,500円/月」のB社を比較してみましょう。

企業のホームページは基本的に事業を継続する間、ずっと運営していくものです。5年周期でリニューアルしていくと仮定するなら、5年間の両社のコストは下記です。

  1. ・A社_制作費用30万円+管理費60万円=90万円
  2. ・B社_制作費用50万円+管理費9万円=59万円

ひと目でB社のほうがコストパフォーマンスが高いことがわかりますが、それだけではありません。もう一度ホームページ制作料金の根本に立ち返りましょう。

ホームページ制作料金の根っこは「制作会社のスタッフをどれだけ使えるか?」でした。つまり「制作費用」はホームページのクオリティを生むのです。ですが「管理費」はどうでしょうか?基本的に「管理費」名目のものは、現状の維持やちょっとした修正くらいの対応になることが多いのです。つまり管理費を高く支払っても何も生まれるものがありません。

この違いはかなり大きいと見るべきです。A社と同じ90万円を支払うならB社の制作費用にあと31万円を乗せてしまったほうが断然価値のあるホームページになってしまうのです。

ランニングコストについてのさらに詳しい説明は「こんなに違う!ランニングコストとは」を参照ください。

まとめ ホームページ制作の際はよく考えて予算を決めましょう

ホームページ制作会社の料金の仕組みがわかると適正な相場だけでなく、いろいろなことが見えるようになります。ただ最後に繰り返しますが、「制作費用」はクオリティを生むものです。制作費用の相場に振り回される必要はありませんし、また制作費用外のコストにも必ず目を向けるようにしてください。

先述したように、強いて2018年現在のホームページ制作の費用の相場を示すとなれば「30~100万円」くらいになってきます。もちろん、制作会社やホームページの規模、システムなどによってこれ以上かかる場合もありますが、逆にこれ以下で制作できる場合もあります。しかし、安く制作できるからと安易にそちらに決めてしまうのは早計です。テンプレートで作られた、まったくイメージと異なるホームページになったり、毎月管理費などの名目でランニングコストがかかる場合もあります。そのあたりもしっかりと考えたうえでホームページ制作を行うべきでしょう。

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